【院生室より】中学・高校生の皆さんが研究室訪問に来ました
2018/08/01
こんにちは。8月に入り猛暑の日が続き、冷たいものが常に恋しいですね。
8月1日(水)に、宮崎第一中学高等学校の生徒の皆さんが、研究室訪問に来てくださいました!はじめに、特任研究員の高嶋さんから再生医療や幹細胞研究の歴史、私たち公共政策研究分野が取り組んでいる、倫理的課題について考えるプロジェクトの紹介がありました。皆さん、とても真剣にうなずき、メモをとりながら、集中して聞いてくれました。
続いて、ヒトiPS細胞で作成した「人工の配偶子」でヒトを作製することを認めてよいのか?というテーマで、2つのグループに分かれてグループディスカッションを体験してもらいました。学術支援職員の藤澤さん、私がそれぞれファシリテーターとして混ざりました。
一人ひとりがしっかりと自分の意見を述べ、鋭い点を突いたコメントもあり、私たちもびっくりしました。今回は短い時間で、なかなか難しいテーマだったと思いますが、「医療、医学研究の倫理的な課題に取り組む分野もあるんだ」「研究者、患者や一般市民がともに対話して考える場もあるのか」と知ってもらう機会になってもらえたらなと思います。(ファシリテーションをうまく進めていくのも、難しいなとあらためて実感した二人です。)
将来が楽しみな中学・高校生の皆さんと交流でき、私たちも楽しかったです。
宮崎第一中学高等学校の皆さん、はるばる暑い中、お越しいただき、ありがとうございました!
(D3・李怡然)
【院生室より】納会が開かれました&修士論文中間発表会が行われました
2018/07/27
7月11日(水)に前期納会が白金台のBe Terraceで行われました。都会のど真ん中のビルの2階のオープンテラスでなんとバーベキュー。焼き担当は汗をかきかき火の前で格闘しながら、美味しいお肉に海の幸に野菜を皆でいただきました。また、スパークリングワインが飲み放題(何本空けたんでしょうか?)でアルコールも皆を陽気にさせたようです。心配された雨も降らず、宴会は楽しく幕を閉じました。
7月26日(木)に修士論文中間発表会が行われました。修士課程2年の院生が自分の研究の進捗を確認するステップとして指導教員、副指導教員、陪席の3名の教授と修士課程1年の学生の前で研究の中間発表をすることが義務づけられている会です。5分の準備、15分の発表、10分の質疑応答で構成されます。菅原さんと私飯田が緊張の30分を体験してきました。武藤先生をはじめ武藤研の皆様から色々とアドバイスを得て事前に準備を重ねましたので、何とか無事に発表を終えることが出来たと思います。皆様ありがとうございました。また、先生方からの質問から自分の研究の足りない点を確認でき、私にとって有意義な発表会でした。修士課程1年の学生は興味のあるテーマを選んで発表会に参加するので、もしかしたら聞いてくれる学生はゼロってことを心配しましたが、菅原さんの回も私の回も11~12名の学生が集まってくださりました。彼らに意義のある発表や質疑応答が出来たことを祈ります。
M2 飯田 寛
2018年度第3回公共政策セミナー
2018/07/11
本日、2018年度、第3回目の公共政策セミナーが開かれました。
内容は以下の通りです。
◆日時:2018年7月11日(水)13時30分~16時00分
◆発表者1:飯田寛(大学院学際情報学府 文化・人間情報学コース 修士課程)
◆タイトル:発症前検査の影響-生命保険
◆要旨:修士論文中間発表会を控えて現在取り組んでいる研究(発症前検査の影響‐生命保険)の背景・目的・方法・調査内容・考察・研究の限界について報告する。発症前検査の進展・普及が生命保険に影響することとしてアットリスクの状態の方及び血縁者が保険に入れないという遺伝差別の問題、アットリスクの加入者が将来のリスクを告知しないで加入する逆選択の問題が挙げられる。各国が発症前検査の生命保険の利用について規制をつくっているが、日本では規制が存在せず、保険業界の議論も進んでいない。そこで、遅れてしまった日本で議論を進めるためには、海外の参考になる事例を明らかにすることとステークホルダーたる日本の生命保険業界・会社員の発症前検査に関する知識・考えなどの現状を明らかにするこが必要と考える。このことを研究の目的とする。海外の事例として英国のモラトリアム協定制定までの経緯について文献調査を実施。日本の現状把握については生保研修会参加者に対する事前アンケート調査を実施。調査結果とそこから得られる考察と今後の予定について報告する。
◆発表者2:菅原風我(大学院学際情報学府 文化・人間情報学コース 修士課程)
◆タイトル:iPS細胞研究をめぐる難病患者たちの「政治」
◆要旨:本報告は、主に二つの内容について報告する。
まず、2000年代初頭から注目を集めた医療人類学・社会学の議論である「生物学的市民権」に関する文献調査の結果について報告する。報告の後半では、この概念を踏まえて、本邦におけるiPS細胞研究をめぐる難病の患者の積極的な参加や参画を捉えなおし、修士論文の今後の研究計画についてお話しする。
BMC Medical Ethics誌に家族のデータ共有への倫理的配慮に関する論文が掲載されました(高島・武藤)
2018/06/19
武藤です。客員研究員の高島響子さんが第一著者となって、家族丸ごとのデータ共有への倫理的配慮を検討した論文がBMC Medical Ethics誌に掲載されました!
Kyoko Takashima, Yuichi Maru, Seiichi Mori, Hiroyuki Mano, Tetsuo Noda, Kaori Muto
Ethical concerns on sharing genomic data including patients’ family members
BMC Medical Ethics 2018;19:61
https://doi.org/10.1186/s12910-018-0310-5
近年、ヒトゲノム解析研究で得られたデータは、研究を加速させるため、できるだけデータ共有を進めることが国内外で強く推奨されています。特に難病やがんの研究では、疾患の原因や特性を探究するため、患者だけでなく、血縁者を中心とした家族の協力も得て解析したデータも一緒に公開することがあります。
研究者にとって、家族丸ごとのデータの科学的な価値は高い反面、幅広く共有されることにより、個人のみならず家族を識別されるリスクは高まります。また、データ共有は、研究を推進するうえで必要な営みではありますが、一般の人々には余り知られていないのではないでしょうか。
そこで、本論文では、一般の人々へのアンケート調査結果を手がかりに家族丸ごとのデータ共有に関して、どのような倫理的配慮が求められるかを検討しました。
なお、この論文の検討過程において、NBDCヒトデータベースには、家族丸ごとのデータ提供があった場合、その利用希望者に対して、「学術目的による利用以外での血縁関係の有無の探索や家系の同定
日本公衆衛生雑誌に、本人通知制度の実態と住民票を用いた予後調査への影響を検討した論文が掲載されました(永井・井上・武藤)
2018/06/15
特任助教の永井亜貴子です。このたび、日本公衆衛生雑誌に下記の論文が掲載されました。
永井亜貴子、武藤香織、井上悠輔
「本人通知制度の実態と住民票を用いた予後調査への影響の検討」
日本公衆衛生雑誌 2018; 65(5): 223-232.
DOI:10.11236/jph.65.5_223
https://www.jsph.jp/member/docs/magazine/2018/5/65-5_p223.pdf
日本には学術研究のための生存確認に使用できる死亡統計データベースがないため、コホート研究や疾患登録などで研究対象者の生存に関する情報を収集する場合、住民基本台帳法に基づき、住民票照会が行われています。第三者による住民票の写しの請求については、近年、一部の市町村において住民票の写しや戸籍謄本などを代理人や第三者に交付した場合に,交付の事実を本人に通知する制度(本人通知制度)が導入されていますが、同制度の導入状況は明らかではありませんでした。本稿では、全国の市町村を対象とした調査により本人通知制度の実態を明らかにし、バイオバンク・ジャパン(BBJ)で実施した予後調査の結果とともに分析することで、本人通知制度が学術研究を目的とした住民票の写しの利用に与える影響について検討しました。
本人通知制度に関する調査の結果から、約3割の市町村が本人通知制度を導入していること、学術研究目的の住民票の写しの交付について、ほとんどの市町村が一定の判断基準を持っておらず、担当者ごとに住民基本台帳事務処理要領をもとに交付可否の判断をしていることが分かりました。本人通知制度の導入とBBJの予後調査で行った住民票の写しの交付請求の可否の結果の間には有意な関連はありませんでしたが、交付不可とした市町村の理由の一部に、本人通知制度の開始に伴う判断基準の見直しが挙げられていました。
日本では、これまで多くのコホート研究や疾患登録が住民票照会により予後情報を取得し、有用な成果を得てきました。今後も疫学研究や行政情報の利用の意義や成果について、社会に向けて情報発信を行うとともに、学術研究目的の住民票の写しの交付判断に必要な基準を示すなどの市町村を支援する取り組みを行う必要があると考えられます。
2018年度第2回公共政策セミナー
2018/06/13
本日、2018年度、第2回目の公共政策セミナーが開かれました。
内容は以下の通りです。
◆日時:2018年6月13日(水)13時30分~16時00分
◆発表者1:高嶋佳代(東京大学医科学研究所 公共政策研究分野 特任研究員)
◆タイトル:臨床研究参加体験をsocial mediaに投稿する事の倫理的懸念
◆要旨:臨床研究に関わるSocial mediaの活用は、研究対象者のリクルートや、
◆発表者2:神里彩子(東京大学医科学研究所 生命倫理研究分野 准教授)
◆タイトル:動物性集合胚研究をめぐる指針改正の動向
◆要旨:現在、「
これは、
セミナーでは、この議論に関わってきた身として考えてきたこと、
2018年度第1回公共政策セミナー
2018/05/09
本日、2018年度、第1回目の公共政策セミナーが開かれました。
内容は以下の通りです。
◆日時:2018年5月9日(水)13時30分~16時00分
◆発表者1:楠瀬まゆみ(理化学研究所 科技ハブ産連本部 医科学イノベーションハブ推進プログラム 上級技師)
◆タイトル:医科学イノベーションハブ推進プロジェクト紹介
◆要旨:医科学イノベーションハブ推進プロジェクトは、
◆発表者2:井上悠輔(東京大学医科学研究所 公共政策研究分野 准教授)
◆タイトル:先住民族の人類学標本とrepatriationをめぐる議論
◆要旨:日本では議論されることが少なかったが(とはいえ、
【終了しました】平成31年度の院生募集・研究室説明会のご案内(5月7日更新)
2018/04/05
当分野では、下記の大学院・専攻からの平成31年度新規入学希望者を募集します。共に修士・博士の学位取得を希望する方が対象になります。
1.新領域創成科学研究科
メディカル情報生命専攻 医療イノベーションコース
担当教員:武藤、井上
http://www.cbms.k.u-tokyo.ac.jp/lab/muto.html(ラボ情報)
http://www.cbms.k.u-tokyo.ac.jp/admission/schedule.html(入試)
2.情報学環・学際情報学府
文化・人間情報学コース
担当教員:武藤
http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/faculty/muto_kaori(ラボ情報)
http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/admissions(入試)
★研究室説明会の日時・場所は以下のとおりです。
*日時:2018年5月12日(土)11時開始(14時ごろ終了予定)
*場所:公共政策研究分野研究室(白金台キャンパス)
東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター・3階
http://www.pubpoli-imsut.jp/access/index.html
※参加をご希望の方には事前登録をお願いしています。参加をご希望・予定の方はお名前とご所属、当日の緊急連絡先について下記までご連絡ください。
pubpoli@ims.u-tokyo.ac.jp(事前登録)
★当日のスケジュールが決まりました(5月7日更新)。
1.研究室・入試制度の紹介
武藤、井上
2.院生生活/研究関心の紹介
内山(新領域・博士後期課程)
生殖細胞へのゲノム編集の利用に関する一般市民の意識調査
李(学際情報学府・博士後期課程)
ゲノム医療時代における遺伝性疾患のリスク告知
飯田(学際情報学府・修士課程)
英国の遺伝学的検査と生命保険のモラトリアム
3.質疑、進路個別相談(※希望制)
※当日に面談を希望する方は事前にお知らせください。後日改めての面談も受け付けています。
【院生室より】送別会が開かれました
2018/03/19
2018年3月19日に武藤研の送別会が開かれました。旅立たれる方は洪さん、吉田さん、高島響子さんのお三方。
想い出の写真や飾りつけが壁に施された素敵な恵比寿の会場にOB・OGの方々含め総勢23名が集まり大盛況。
飲み放題のアルコールと食事を楽しむ中でちょっとした余興で笑いに包まれた後に、武藤研に多大に貢献された三人の方々に感謝を込めた表彰状と花束、プレゼントが授与され、三人の方々からそれぞれスピーチをいただきました。武藤研に来るまでの歴史と武藤研に来てからの様々な研究・プロジェクトへの取組、人の繋がり、武藤先生をはじめとした人々への感謝・・・今更ながらそれぞれの方の人となりとバックグラウンド、研究が良く分かり、またその想いに感動いたしました(私も見習って頑張らなきゃ・・・)。武藤先生からもそれぞれの方々への想い出と感謝の言葉(もっと涙すると思ったのに・・・)。その後想い出の写真がプロジェクターで流され会は笑いと感動に包まれて終了しました。
洪さん、吉田さん、高島響子さんの新しい場でのご活躍をお聴きするのが今から楽しみです。(一方で重要な役割を担っていらっしゃた三人が4月から研究室にいなくなるのは寂しい限りですが・・・)
(M1 飯田寛)
Journal of Human Genetics誌に、ヒト受精胚へのゲノム編集に関する意識調査の論文が掲載されました(内山・武藤)
2018/03/18
D2の内山です。
Journal of Human Geneticsに以下の論文が掲載されました。
Masato Uchiyama, Akiko Nagai, Kaori Muto.
Survey on the perception of germline genome editing among the general public in Japan.
Journal of Human Genetics(2018)
doi: 10.1038/s10038-018-0430-2
https://www.nature.com/articles/s10038-018-0430-2
ゲノム編集は技術の簡便性や応用性から、生命科学研究や医療分野において様々な応用が考えられている技術です。一方、2015年に中国のチームがヒト受精胚にゲノム編集を行った研究を発表して以降、ヒト受精胚に対するゲノム編集の是非に関する議論が活発となりました。特にこの技術が様々な分野への影響が考えられることから、専門家だけでなく、一般市民も巻き込んだ幅広い議論の必要性が指摘されています。そこで、一般市民がこの技術の利用についてどのように考えているかを明らかにするため、2017年2月~3月に一般市民44,360人と患者6,522人を対象とした意識調査を実施しました。今回の意識調査では、ゲノム編集に関する認知度や技術の理解度、ヒト受精胚への技術の許容性、この技術に関するリスクをどのように認識しているかを調査しました。
調査の結果、ゲノム編集に関する認知度は低く、技術特性について理解している人は少ないという現状が明らかになりました。また、一般市民・患者ともにヒト受精胚に対するゲノム編集が、遺伝性の疾患の治療目的などで行われることに関して許容する一方で、この技術によるリスクを高く評価していることが明らかになりました。
今後、ゲノム編集の啓発を進めるともに、一般市民がこの技術のガバナンスに関する議論に参加できるようなしくみについて検討する必要があると考えています。
シンポジウム「バイオバンク・ジャパンが支える研究成果とゲノム医療への挑戦」のお知らせ(3/20)
2018/03/12
オーダーメイド医療の実現プログラム
シンポジウム
「バイオバンク・ジャパンが支える研究成果とゲノム医療への挑戦」
【開催概要】
オーダーメイド医療の実現プログラムは、日本におけるゲノム医療研究の基盤として中心的な役割を担って参りました。
シンポジウムでは、本プログラムが構築した世界最大級の疾患バンクである「バイオバンク・ジャパン」が支えてきた研究成果に関する総括的なご報告をさせて頂きます。
多くの皆さまのご参加をお待ちしております。
【入場無料】参加希望の方は、下記のウェブサイトからお申し込みください。
https://biobankjp.org/pgx/sympo/index.html
【日時】2018年3月20日(火)14時30分~17時30分
【会場】一橋講堂(学術総合センター)
東京都千代田区一ツ橋2-1-2(神保町駅A8出口・竹橋駅1b出口、徒歩4分)
2017年度第9回公共政策セミナー
2018/03/07
本日、2017年度、第9回目の公共政策セミナーが開かれました。
内容は以下の通りです。
◆日時:2018年3月7日(水)13時30分~16時00分
◆発表者1:飯田寛(大学院学際情報学府 文化・人間情報学コース 修士課程)
◆タイトル:研究計画案(遺伝学的検査の影響‐生命保険)
◆要旨:一年の振返りと遺伝学的検査の進展が生命保険に影響することにつ
◆発表者2:菅原風我(大学院学際情報学府 文化・人間情報学コース 修士課程)
◆タイトル:患者団体の研究へのアクセスの現状と課題
◆要旨:本報告では、主に①一年間の活動状況の紹介、②修士論文の研究計
1990年代以降、稀少疾患の患者団体を中心に自身の生物試料や
シンポジウム「海外の事例から学ぶ患者・市民参画~よりよい臨床研究を目指して」のお知らせ(3/28)
2018/03/06
シンポジウム「海外の事例から学ぶ患者・市民参画~よりよい臨床研究を目指して」を開催します
【日時】 2018年3月28日(水)
14時~17時(開場13時30分)
【場所】 東京大学医科学研究所1号館講堂
(東京都港区白金台4-6-1)
[医科研アクセスマップ]
[医科研キャンパスマップ]
【プログラム】
・日本の現状について
武藤 香織(東京大学医科学研究所 教授)
・韓国の取組みから学ぶ
Min-Jeong Kim, R.Ph.,D.
(Director, Research Operation and Development Team, NHCR)
・英国の取組みから学ぶ
Simon Denegri
(National Director, Patients and the Public in Research, NIHR)
・パネルディスカッション
【概要】 現在、諸外国では臨床研究に関する患者・市民の参画を進める政策が推進されており、研究の立案段階から研究費の配分、研究の評価に至るあらゆる段階で患者・市民の意見を取り入れる動きが進んでいます。しかし、日本ではこのような政策は始まったばかりです。日本の臨床研究は、圧倒的に専門家主導で行われてきましたが、今後どのように進んでいくのでしょうか。また患者・市民の立場から関わっていくことにはどのような課題があるのでしょうか。そこで、既に先行して取り組んでいる英国と韓国の専門家をお招きして、日本の患者さんや市民の方々を対象とした講演会を開催します。皆様のご参加をお待ちいたしております。
【参加】 無料
【通訳】 同時通訳のご用意があります
【主催】 東京大学医科学研究所公共政策研究分野(AMED「再生医療の実現化ハイウェイ再生医療研究における倫理的課題の解決に関する研究(課題D)」)
お申し込みはこちらから
【お問い合わせ】
東京大学医科学研究所 公共政策研究分野
E-mail: event@pubpoli-imsut.jp
2017年度第8回公共政策セミナー
2018/02/07
本日、2017年度、第8回目の公共政策セミナーが開かれました。
内容は以下の通りです。
◆日時:2018年2月7日(水)13時30分~16時00分
◆発表者1:内山正登(大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専
◆タイトル:ヒト受精胚へのゲノム編集に関する啓発プログラムの実施に向け
◆要旨:ヒト受精胚へのゲノム編集の利用に関する議論は、専門家だけでな
◆発表者2:李怡然(大学院学際情報学府 文化・人間情報学コース 博士後期課程)
◆タイトル:ゲノム医療時代における遺伝性疾患のリスクの告知
◆要旨:国内におけるがん新規罹患者数が増加の一途を辿る中、個人のゲノ
【院生室より】「みらいのかぞくプロジェクト」トークイベント「みんなでかぞくを考える~誰もが生きやすい社会のために~」が開催されました
2018/02/05
こんにちは。D2の内山正登です。
寒い日々が続いておりますが、体調など崩されていませんか?
インフルエンザも流行っておりますので、体調には十分お気をつけください。
1月27日に、武藤先生が監修している日本科学未来館「みらいのかぞくプロジェクト」トークイベント「みんなでかぞくを考える~誰もが生きやすい社会のために~」に参加してきました。このプロジェクトは2015年からスタートし、今回のトークイベントがプロジェクト最後のイベントとなりました。
これまでのトークイベントでは、「出生前検査」、「ヒト受精卵へのゲノム編集」、「第三者が介入する生殖補助医療」といった個別の科学技術に対して、専門家の方をお招きしてのイベントでしたが、今回はこれまでの活動を武藤先生とともに振り返りながら、科学技術の進展に伴う家族のあり方について参加者と「かたりあう」ことをメインに行われました。家族のあり方に関する様々な質問に答えながら、自分の家族に関する価値観を再認識するとともに、参加者の方々と共有することによって、”誰もが生きやすい社会”に向かうために必要なことを会場全体で考えました。
自分は「ヒト受精卵へのゲノム編集」を題材に、サイエンスコミュニケーターの方々とともに高校生対象のプログラムの実践などを通して、「みらいのかぞくプロジェクト」に関わらせていただきました。これまでの活動を通して、サイエンスコミュニケーターという役割の重要性と、技術の進歩が社会に与える影響について一般の方々とともに考えることの重要性と難しさを認識する機会となりました。
今年度で「みらいのかぞくプロジェクト」は終了となってしまいますが、今後も日本科学未来館の方々とご一緒に活動ができたらいいなと強く感じました!ご興味がある方は、ぜひこれまでの活動をチェックしてみて下さい!
日本科学未来館「みらいのかぞくプロジェクトFacebook
https://www.facebook.com/mirainokazoku/
(D2・内山正登)
2017年度第7回公共政策セミナー
2018/01/17
本日、2017年度、第7回目の公共政策セミナーが開かれました。
内容は以下の通りです。
◆日時:2018年1月17日(水)13時30分~16時00分
◆発表者1:高嶋佳代(東京大学医科学研究所・公共政策研究分野・特任研究員)
◆タイトル:中央倫理審査体制構築ー英国倫理審査委員会改革の歴史より
◆要旨:現在日本の医学研究に関わる審査体制に様々な動きが認められてい
しかしながら、
他方、現在は倫理審査に関して中央管理体制をとっている英国は、
本発表では、英国を取り上げる理由を明確にした上で、
◆発表者2:武藤香織(東京大学医科学研究所・公共政策研究分野・教授)
◆タイトル:先住民族を対象とする研究の倫理
◆要旨:本報告では、現在、取り組んでいる2つのテーマ(
「先住民族の権利に関する国際連合宣言」(2007)を受けて、
だが、
「みらいのかぞくプロジェクト」トークイベント(1月27日土曜13時30分~)
2018/01/15
日本科学未来館とコラボしてきた「みらいのかぞくプロジェクト」
が今年度で終了となるため、これまでの活動を振り返るトーク
イベントを2018年1月27日(土)に開催します。
日が迫っておりますが、宜しければご関心のある方にご周知
頂きたくお願い申し上げます。
ご参加ご希望の場合は、以下のURLよりお申込下さい。
http://www.miraikan.jst.go.jp/event/1712120922331.html
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日本科学未来館「みらいのかぞくプロジェクト」
みんなでかぞくを考える~誰もが生きやすい社会のために~
いま、家族のかたちを大きくかえうる科学技術が進展しています。
「出生前検査」や「ヒト受精卵へのゲノム編集」、「第三者が介入
する生殖補助医療」などに対して、私たちはどう向き合っていけば
いいでしょう?
一人ひとりが求める家族のかたちが多様化するなかで、
その違いから"葛藤や違和感"が生まれているのではないでしょうか。
このトークイベントでは、生命倫理や人権の観点から生殖補助医療
や遺伝性疾患を研究している武藤香織氏をお招きし、未来の家族の
かたちはどうなっていくのかについてお話をうかがいます。
また、参加者のみなさまに、ご自身の家族観に関する問いに答えて
いただきながら、自分と他人の家族観の違いを知り、
できるだけ"葛藤や違和感"が少なく、誰もが生きやすい社会に向かう
ため、私たち自身はどう変わっていけばよいのかを、一緒に考えていきます。
[プログラム]
●ふりかえる(30分)
これまでの活動を振り返りながら、家族の多様化について生命倫理の観点から、
講師のお話を聞きます。
※これまでの活動を知らない方でもご参加いただける内容です。
●かたりあう(80分)
会場のみなさまに問いを投げかけながら、誰もが生きやすい社会のあり方
について会場全体でディスカッションをします。
※直接発言をしなくてもディスカッションにご参加いただけるように
準備をしています。
開催日時 2018年1月27日(土) 13:30~15:30
開催場所 日本科学未来館 7階 コンファレンスルーム土星
定員 80名
参加費 無料
申込種別 先着順
申込可能人数 ご本人含め同時に4人まで
申込方法 WEBによる事前申込が必要です。
※[連絡事項など]に、なぜ本イベントに参加したいと思ったか、
皆さまの想いをご記載ください。
主催 日本科学未来館
iPS細胞を世界で初めて人に応用した臨床研究の、審査における議論を分析した論文がRegenerative Medicine誌に掲載されました
2017/12/19
2014年に、iPS細胞を世界で初めて人に応用した臨床研究(First-in-human試験)は、国内外で多くの注目を集めました。この臨床研究は、加齢黄斑変性症の患者さん自身の細胞からiPS細胞を作成し、そのiPS細胞から作成された細胞シートを網膜に移植するという研究でした。
研究倫理の側面からもこの臨床研究についてはいくつか分析が行われていましたが、実際にどのような議論を経て臨床研究が開始されたかについての分析は行われていませんでした。そこで我々のチームでは、当時(再生医療安全確保法施行前)のヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針に準拠して審査が行われた、施設倫理審査委員会とヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会、厚生科学審議会科学技術部会の審査委員会のそれぞれの議事録を入手し、全体の議論の分析を行いました。その上で、今後、再生医療研究分野におけるFirst-in-human試験の審査を行う上で必要な示唆をまとめました。
本稿は、特に再生医療分野に焦点を絞った議論となっていますが、一般的な薬剤開発のようにFirst-in-human試験を健常人対象で実施することなく、直接患者対象で実施するような臨床研究でも同じように着目すべき論点だといえます。
最後になりますが、議事録をご提供下さった各機関のご担当の方々に心より御礼申し上げます。
Kayo Takashima, Yusuke Inoue, Shimon Tashiro & Kaori Muto. Lessons for reviewing clinical trials using induced pluripotent stem cells: examining the case of a first-in-human trial for age-related macular degeneration. Regenerative Medicine .2017 (Ahead of print)
https://www.futuremedicine.com/doi/10.2217/rme-2017-0130
講演会&対話フォーラム「がん研究の今と未来:ゲノムデータの共有って何のため?〈乳がん編-遺伝性って何だろう?〉」のお知らせ
2017/11/24
本企画は終了いたしました。
ご参加下さった皆様、ありがとうございました。
講演会&対話フォーラム
『聞イテミル・考エテミル!?
がん研究の今と未来:ゲノムデータの共有って何のため?
〈乳がん編-遺伝性って何だろう?〉』
を開催します。
【日時】 2017年12月9日(土)
13:00~17:00(12:40開場)
【場所】 東京大学医科学研究所 1号館講堂 (東京都港区白金台4-6-1)
[医科研アクセスマップ]
[医科研キャンパスマップ]
(キャンパスマップの⑨1号館)
【参加】 どなたでもご参加いただけます(無料)
【申込】 下記サイトより、必要事項を添えてお申し込みください
お申込はこちらをクリック
【プログラム】
1.講演の部 13:00~14:40
・「乳がんのゲノム研究の現在(仮)」
三木 義男氏(東京医科歯科大学難治疾患研究所)
・「がんゲノム研究のデータ共有(仮)」
川嶋 実苗氏(JSTバイオサイエンスデータベースセンター)
・「研究データの共有における倫理的問題」
高島 響子氏(東京大学医科学研究所)
2.対話の部 15:00~17:00 (定員25名)
乳がんの研究、特にゲノム研究においてデータ共有がなぜ必要なのか、市民や患者にどのように関係しているのか、どのように研究を進めるのが良いのかについて、市民、患者、経験者、患者家族、研究者、医療者、遺伝の専門家等さまざまな立場の人達と一緒に考え、話し合います(ファシリテーターが進行)。
【概要】
今、がんの解明や治療のために、人の遺伝情報である「ゲノム」を調べる「がんゲノム研究」が注目されています。がんゲノム研究のめざましい進歩によって、病気と遺伝情報の関わりが急速に明らかにされつつあるのです。しかし、たった一人のゲノムからわかることは多くありません。がんについてより深く調べるためには、何千人、何万人分ものゲノムデータを研究する必要があります。そこで近年、複数の研究で得られた情報をまとめて、他の研究者も利用できることを目指す「データ共有」の取り組みが進められています。
本企画では、乳がん研究やゲノム研究の最前線で活躍される専門家をお招きし、治療や研究を巡るゲノムデータ共有の最新情報をお届けします(講演の部)。
さらに、私たちのゲノムデータが研究に使われたり、データ共有されることが、なぜ必要なのか?データ共有はどのように医療に役立つのか?どんな配慮が必要か?について、周りの参加者や第一線の研究者と気軽に語り合う場を設けます(対話の部)。
この機会に、がん研究の今と未来はどうなるのか、私たちのゲノムデータが活用され社会や医療に還元されるにはどうしたらよいのか、一緒に学び、語り合ってみませんか?
【その他】
・対話の部は、講演の部の参加者のみご参加頂けます。
・対話の部には「話しやすい場づくり」が得意なファシリテーターがつきますので、 お一人でもお気軽にご参加頂けます。
・講演の部のみのご参加も可能です
・なお、対話の部は個人の状況改善を目的とする相談会ではありませんのでご注意ください。当日の話題は、司会並びにファシリテーターが提供し、プログラムに従って進めます。
【主催】 「聞イテミル・考エテミル?!『がん研究の今と未来:ゲノムデータの共有って何のため?』」実行委員会
【支援】 文科省科研費『システム癌新次元がんシステムの新次元俯瞰と攻略』「ゲノム解析の革新に対応した患者中心主義ELSIの構築」(代表者 武藤香織)
文科省科研費「責任ある研究・イノベーションの実現に向けた日本の研究者と疾患当事者の関係構築」(代表者 東島仁)
【お問合せ】
山口大学 東島仁(jhigashi@yamaguchi-u.ac.jp)
東京大学医科学研究所公共政策研究分野 高島響子(ktakashima-tky@umin.ac.jp)
第3回研究倫理を語る会は、国立がん研究センターで開催されます(2/10)
2017/11/20
平成30年2月10日(土)に「第3回研究倫理を語る会」を開催する運びとなりました。
今回は、国立がん研究センター新研究棟にて開催いたします。
詳しくは、公式サイトをご覧下さい。
多数のご参加をお待ちしております!