第14回日本難病医療ネットワーク学会学術集会でポスター発表を行いました(渡部・河合・武藤)
2026/11/05
特任助教の渡部です。
2026年10月30日(金)・31日(土)に函館市で開催された第14回日本難病医療ネットワーク学会学術集会で、難病のゲノム医療や「遺伝」に関するウェブ上の情報発信のあり方について、以下の2演題をポスター発表しました。
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難病のゲノム医療や「遺伝」のウェブ情報のあり方―(1)患者・家族へのグループインタビューから
渡部沙織・武藤香織・河合香織(P2-11) -
難病のゲノム医療や「遺伝」のウェブ情報のあり方―(2)提言の検討
河合香織・渡部沙織・武藤香織(P2-12)
難病・希少疾患の患者・家族にとって、ウェブ上の情報は、病気を知り、受診先や支援を探すための大切な手がかりです。一方、遺伝に関する説明や図表、結婚・妊娠・出産に関する記述は、読む人の受け止め方や家族との関係にも関わります。今回の発表では、ゲノム医療や「遺伝」に関する公的なウェブ情報にどのような配慮が必要なのかを、患者・家族の視点から検討しました。
(1) 患者・家族へのグループインタビューからでは、患者・市民参画(PPI)協力者の公募によりご参加いただいた患者・家族9名のフォーカスグループインタビュー(2026年1〜3月、全4回)の記録を、再帰的テーマ分析で検討した結果を報告しました。参加者からは、情報が長期間更新されないことや、応答が得られないことを、自分たちが顧みられていないという感覚や孤立感と結びつける語りがありました。また、断定や比較を避けた書き方がなされていること、数値や確率による誤解や遺伝子決定論的な解釈を招かない配慮があること、受診・研究参加・相談支援につながる導線があることなどにもとづいて、公的なウェブ情報の信頼性を判断していました
(2) 提言の検討(河合香織・渡部沙織・武藤香織)では、(1)のインタビューに加え、2回の公開ウェビナー、政策研究班との意見交換会、関連研究班への報告を通じて寄せられた意見を集約し、提言(案)としてまとめる過程を報告しました。「難病のゲノム医療に関するウェブ上での情報発信のあり方に関する提言(案)」では、①遺伝や疾患に関する表現への配慮、②人生の選択に関わる情報の示し方、③研究や支援への導線、④継続的な更新、の4つの柱を整理しています。
今後も、患者・家族や関係者の皆さまのご意見を伺いながら、必要な情報が、尊厳や意思決定に配慮した形で届くよう、検討を続けていきたいと考えています。グループインタビューにご参加くださった患者・家族の皆さま、ご意見を寄せてくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。
(渡部)
※本研究は、厚生労働行政推進調査事業費補助金(難治性疾患政策研究事業、研究代表者・水澤英洋)令和7年度「革新的技術を用いた難病の医療提供体制推進に関する研究」、令和8年度「難病のゲノム医療提供体制に関する研究」の支援を受けて実施しました。
関連する取り組み:2026年3月23日の患者・市民参画イベントの開催報告
